(原注)元中央委員、同志ノスコフ(グレーボフ)の覚え書きから。覚え書きは日記の形をとっている。
第1号
ジュネーヴ、04年8月30日
ボンチ一派の件は、私が彼らと直接会って(その会見は文書の一つに描かれている。ただしいくらかゆがめられている)、オリン、リャードフ(原注)、ボンチに、彼らを中央委員会の代表と認めないという中央委員会の決定を手渡したことから始まった。私は彼らに決定第11、12、14、15、19号を知らせ、私に報告を引き渡すよう求めた。そのさい、ボンチへの手紙では彼をほめ、明らかになった中央委員会の政策のもとでも彼が仕事を続けてくれることを望むと書いた。あとは文書を研究せよ。
(原注)オリンはP. N. レペシンスキー、リャードフはM. N. マンデリシタム。
第2号
ジュネーヴ、04年8月30日
会計主任 同志リャードフへ
尊敬する同志。中央委員会の依頼により、7月20日の中央委員会会議で採択された、あなたにかかわる次の決定をお知らせします。同志リャードフに、金庫と報告を同志グレーボフに引き渡させること。同志オリン、ボンチ=ブルエーヴィチ、イリヤーとの共通の手紙でお知らせした中央委員会の決定第11、12、14、15、19号も考慮に入れていただくようお願いします。この決定により、私はあなたから金庫と報告を受け取らなければなりませんので、2日以内に引き継ぎのための会見の日時を指定してください。同志としての挨拶をこめて。グレーボフ
第3号
尊敬する同志。
昨日、同志シュルトゥークの立ち会いのもとで、あなたが下記署名の中央委員会代理人三人と行った実務上の話が、のちに何かの誤解の源にならないよう(たとえば、この話の参加者の誰かが、その重要な細部のあれこれを忘れたり、思わず言い換えたりするかもしれないので)、記憶の新しいうちに、今この話の主な点を復元し、紙に記しておくのが有益だと考えます。われわれの検討に付された第一の問題は、われわれが中央委員会在外部の行政・経理上のすべての事柄を処理する権利があると考える、その権限の合法性の問題でした。同志オリンはそのさい、中央機関紙の編集部と同盟の事務局がわれわれのこの権利に疑いをはさんだこと、そしてある一つの場合には、つまり、党の中央金庫の破綻が迫っているので、売った文献の代金を同盟に急いで納めるよう協力グループに同志としてわれわれが注意を促したことについて、評議会書記マルトフが、はなはだ軽率にも(それ以上は言わないでおきますが)、われわれを権力の「簒奪」で非難したことを説明しました。われわれの権限の合法性についてのこの種の疑いは、とりわけ、中央機関紙の編集部と同盟の事務局が次の事情を知らなかったことからも生じえたものです。われわれ三人の代理人は皆、あなたが(春に)初めて国外に来るずっと前から、中央委員レーニン、ズヴェーレワ、ワシーリエフから、国外での中央委員会代表としての彼らとともに、行政・経理の活動にかかわるすべての党の事柄を合議で検討し決定するよう招かれていました。あなたが来たとき、あなたはわれわれとともに、中央委員会在外部のそういう合議の会議の一つに参加し、そのとき、できあがっていた事態を合法的な慣行として認めて、それに何の抗議もしませんでした。さらに、上記の時期、あなたがここに滞在したごく初めに、あなたは同志レーニンと、あなたもご存じの協定を結びました。それによれば、あなた方のどちらも、もう一方の同意なしに、中央委員会在外代表として何の責任ある行為もとることはできませんでした。この協定は、あなたの同意を得て、われわれ中央委員会代理人にも知らされました。その後、まだあなたがいるうちに、同志レーニンは健康回復のために山へ出かけました。そのすぐあとであなたも出発しました。われわれは、あなたの言葉にもとづいてベルリンへ行ったと思っていましたが、実際にはロシアへ行ったのでした。しかも昨日のわれわれの話から、とりわけ、あなたはそこへ行くとき、出席したいと思っていた中央委員会の会合がもう開かれているものと想定して、ロシアには1週間以上はいないつもりだったが、事情のために予定よりずっと長くとどまることになった、ということがはっきりしました。こうして、中央委員会の両代表が去ったので、中央委員会在外部の当面のすべての事柄を処理する義務は、ただ一人残った参加者であるわれわれ中央委員会代理人の肩にかかりました。あなたも、もう一人の中央委員会代表も、あなた方それぞれ単独でも、二人の連署でも、出発の前にも後にも、われわれを上記の仕事から外し、中央委員会在外部が正しく機能することへの責任からわれわれを解く方向で、まったく何の手も打ちませんでした。こうした事情の説明に、あなたは昨日まったく同意し、われわれの求めに応じて、あなたの不在中、また同志レーニンの不在中に、われわれが中央委員会在外部のすべての行政・経理の機能を果たす権限を与えられた代理人の合議体として実際に行動できた、その権利をあなたが認めるという書面の証明を、喜んでわれわれに与えると約束しました。その場でわれわれの一人が起草し、あなたが承認したそういう証明の案は、あなたに参考として渡されました。それから昨日、われわれの会合で、われわれ中央委員会代理人が、あなたの不在中に権限を越えなかったかという問題が持ちあがりました。そしてあなたは、少なくとも評議会書記の同志マルトフがわれわれを「簒奪」で非難する権利があると考えた件については、われわれは権限を越えなかったどころか、あなたの意見では、党の財産を任された発送係である同志ボンチ=ブルエーヴィチは、もし党の金庫への負債の支払いの遅れや支払いの拒否に対して断固とした措置をとらず、支払い能力のない機関に、それが同盟であろうと中央機関紙であろうと、文献の引き渡しなどを停止しなかったなら、最も厳しい責任を問われてしかるべきだったろう、と考えました。そのかわりあなたは、同志リャージンが自分のパンフレットをアムステルダム大会で配るために「中央委員会全権委員」の署名で出版する権利に疑いをはさみました。同志リャージンはあなたに、自分は中央委員会在外部の会計係として公式に、文書のうえでも認められているので、自分の著作をまさにその肩書きをつけた署名で印刷する完全な権利があると考えていた、いずれにせよこの行為は自分の個人的な事柄であって、代理人の合議体の活動とは直接の関係がないと考えている、と答えました。それからあなたは、中央委員会の名で、われわれ四人の代理人全体と、われわれの何人かにそれぞれかかわる中央委員会の決定を読みあげました。それらの決定のなかには、とりわけ、その場で明らかになったように単なる誤解にもとづくものが一つありました。それは、われわれを中央委員会の在外代表と認めてほしいというわれわれの願いを退ける、という決定です。われわれは中央委員会代表の肩書きを要求したことは一度もなく、中央委員たちは、どうやら、……付のわれわれのあなたあての手紙の内容を要約してあなたに伝えるさいに、いくらか不正確なことをした同志シュルトゥークによって、思いちがいをさせられたのでした。これらの説明のあと、あなたは、この件で彼らの側に生じた誤解について、ほかの中央委員たちに知らせるつもりだとさえ言いました。結局、われわれにかかわる中央委員たちの決定をすべて読みあげたあと、あなたはわれわれに、ただちにすべての業務をあなたの手に引き渡すよう提案しました。それに続く同志リャージンの問い、つまり、ここでわれわれに告げられた決定を採択した中央委員会は全員そろっていたのか、すべての中央委員がこの会合を知らされていたのか、という問いに対して、あなたは、中央委員会の構成とその決定の合法性の問題はわれわれにはまったく関係がない、同志リャージンの出した問いには実質的な答えをいっさいするつもりはない、と答えました。そこで同志リャージンは、自分自身とわれわれ全員の名で、あなたにこう答えました。同志レーニンが、中央委員会の合議体の会合で練りあげられた決定は不法だと表明しており、その会合には彼レーニンも、少なくとももう一人の中央委員も招かれなかったので、われわれは、中央委員会内部でこの係争問題が明らかになるまで、今われわれに知らされたこれらの決定と、それにもとづく要求のすべてを、われわれにとって拘束力をもつものとは考えない、と。そのあとあなたは、ただちに業務を引き渡すことへのわれわれの拒否を書面にしてほしいと望み、われわれはそれに全面的に同意しました。そのうえあなたは、われわれのこの問題の立て方には何も異存はない(ただわれわれが拒否を紙に書きさえすればよい)としたうえで、上記の紛争が解決するまでは、すべてが従来どおりにとどまるべきだ、つまり発送部やほかの党の機関は、当面これまでどおりの基礎の上で機能しつづけてよい、と考えていると言いました。昨日あなたとわれわれのあいだで行われた話を要約して述べたうえで、同志、この記述にあなたが気づいた重要な欠落や不正確さを指摘していただくようお願いします。この手紙を受け取ってから3日以内にあなたの側から何の補足も不正確さの指摘もなければ、われわれは、あなたの意見もわれわれの意見も、この話のあいだに述べられたことを伝える点で、われわれの記述があなたにとっても望ましい完全さと正確さを満たしていると見なします。中央委員会全権代理人 P. オリン、M. リャードフ、V. ボンチ=ブルエーヴィチ
第4号
ご参考までに……
尊敬する同志。今日ロシア革命的社会民主主義者在外同盟の事務局に送った手紙の写しをお送りします。写し。ジュネーヴ、1904年8月5日。ロシア革命的社会民主主義者在外同盟事務局へ。尊敬する同志。同盟が発送部への支払いを期限どおりに行わなかったことによって生じた紛争を、われわれがいささかでも先鋭化させているという非難の口実を与えたくないので、同盟の勘定ですべての党の文献の引き渡しを、従来の基礎のうえで再開することに決めたことを、同盟事務局にお知らせします。6月分の支払い期限は、協力グループからの金庫への入金に応じて、同盟事務局自身が決めてください。付け加えておく必要があると思いますが、思いがけない好都合な事情のおかげで、われわれは外国の商社が突きつけた主な手形を支払うことができ、それによって、主として同盟事務局の支払いのずさんさに起因する、中央委員会在外部の金庫の完全な財政的枯渇の時期を遠ざけることができたにすぎません。支払い期限は、中央委員会代表と同盟事務局の双方の同意を得て協定で定められていることを思い出していただき、われわれの金庫への納入にあたってはそれを守るようお願いします。また、まもなくいくつかの商社や、賃金の支払いを大幅に遅らせざるをえなかった党の印刷所の植字工たちに支払わなければならないので、6月分の次の支払いの期限を正確に定めていただくよう同盟事務局にお願いします。同志としての挨拶をこめて。
ロシア社会民主労働党中央委員会全権代理人 V. ボンチ=ブルエーヴィチ、M. リャードフ、P. オリン
第4号b
ロシア社会民主労働党……協力グループへ
尊敬する同志。ロシア社会民主労働党の発送部は、ロシア革命的社会民主主義者在外同盟の事務局から、協力グループが売った文献の代金をこれまで全額支払っていないというだけの理由で、同盟は発送部への勘定を支払えない、という通知を受け取りました。この支払いのずさんさは、同盟事務局の予算に破滅的な影響を与え、中央委員会在外部の金庫をきわめて困難な状況に陥れました。均衡が崩れた結果、党の発送部は、同盟にも、同盟事務局を通じて発送部と精算している党の協力グループにも、党の出版物の引き渡しを止めざるをえなくなりました(原注)。われわれは、ロシア社会民主労働党中央委員会の在外代表部の名において、同盟事務局を通じて発送部とやりとりしている党の協力グループに、まったくただちに同盟事務局の金庫に納入を行い、それによって同盟が党の発送部に支払えるようにしていただくよう、強くお願いする必要があると考えます。同志諸君、協力グループのずさんさによって生じた党の在外部の異常な事態が、党全体の活動に大きな損害を与えていることに注意を向けていただきたい。諸君が緊急の措置をとり、すぐにわれわれの呼びかけにこたえてくれることを望みます。これはなおさら必要です。諸君もおそらくご存じのとおり、中央委員会の金庫は、諸君からも同盟からも1コペイカの寄付も受け取っておらず、売った文献の代金の支払いが遅れると、ここでのわれわれの金庫の収支はすっかり崩れてしまうからです。同志としての挨拶をこめて。ロシア社会民主労働党中央委員会全権代理人 V. ボンチ=ブルエーヴィチ、M. リャードフ、P. オリン。ジュネーヴ、1904年6月26日
(原注)諸君の同盟への支払いが期限どおりでなかったため、同盟事務局は、われわれの協定の基本条項(協定第3条を参照)を破らざるをえない立場に置かれた。
第4号c
ロシア革命的社会民主主義者在外同盟。協力グループへ。尊敬する同志諸君。29……にグループに送った通知に、同志リャードフ、オリン、ボンチ=ブルエーヴィチが国外で党中央委員会を代表する資格についての同盟事務局の問い合わせに対する、党評議会書記の次の回答を付け加えます。写し。「ロシア革命的社会民主主義者在外同盟事務局へ。尊敬する同志諸君。諸君の問い合わせへの回答としてお知らせする。同志リャードフ、オリン、ボンチ=ブルエーヴィチは、中央委員会からのいかなる正式の委任状も提出しておらず、評議会にある中央委員会代表の一人のまったく逆の声明によれば、中央委員会によって国外でそれを代表する権限を与えられることはありえなかった。したがって、名を挙げた同志たちが中央委員会の名で党の協力グループに呼びかけることは明白な簒奪であり、評議会における中央機関紙の代表は、ただちにそれについて中央委員会の注意を喚起するであろう。架空の中央委員会全権代理人のいかなる指示も、党員にとって拘束力をもつものとは見なされない。評議会書記マルトフ」。これに付け加えると、党の発送部と上記の同志たちは、彼らに突きつけられた要求を果たすことを拒否し、ついで発送部は、同盟と協力グループに文献を引き渡すことへの拒否をあらためて確認しました。しかし同盟は、グループへの文献の期限どおりの配達を手配したいと望んでいます。そのため同盟は、各グループに必要な『イスクラ』の部数についての情報をただちに事務局に送り、パンフレット類の文献の注文は従来どおり発送部に送るよう、グループに提案します。同志としての挨拶をこめて。同盟事務局。1904年8月1日
第4号d
グレーボフへ。
親愛なる同志。ウラジーミル・イリイチの出発とあなたの出発のあと、われわれはあなた方の共通の同意のもとで、中央委員会代表の処理に属するすべての事柄の処理を引き受けなければなりませんでした。たしかに、われわれへのこの業務の移管は(事実のうえでは争う余地がないものの)書面で正式なものにされませんでしたが、そのことは何の意味ももたないだろうとわれわれは思っていました。ところが実際には、中央機関紙の書記のいくつかの発言から、そこでは編集部内でわれわれに与えられた権限について疑いが生じていることがわかります。この点についての誤解がありうるので、在外中央委員会にかかわる事柄(技術(運搬)部門を除く)の処理におけるわれわれの権能を疑う人には誰でも、あなたとレーニンに問い合わせるよう、われわれは提案しており、今後も提案するつもりです。親愛なる同志、われわれに業務が移管された時期の公式の確認を、どうか送っていただきたい。ウラジーミル・イリイチからはそういう証明がもう届きましたが、あなたもご存じの協定のために、それだけではまだ十分ではありません。
第4号e 写し
ロシアへ出発するにあたって(何日に)、私は、中央委員会の在外代表としての私の前任者たちによって、在外中央委員会の経理・行政上の事柄を決定する合議体のメンバーとして認められた中央委員会代理人(氏名)の権限を取り消さなかった。そして彼らには、中央委員会在外部の処理に属するすべての経理・行政上の事柄を処理する権利があるだけでなく、義務がある、と考えている。
第5号
同志グレーボフへ
1904年8月30日付のあなたの書面への回答として、あなたが引いている中央委員会の決定の合法性と有効性は、中央委員の同志レーニンによって異議を唱えられている、とお知らせします。われわれのほうでも、中央委員会代理人として中央委員会内部の紛争の経過全体を知らされていたので、やはりこの決定の合法性に異議を唱え、中央委員会の決定は合法と認められないと表明します。なぜならそれは、「中央委員会は、1名を除く全員の構成で、問題を検討した」……という、明らかに真実でない事実の通知から始まっているのに、われわれ自身がここ国外で、中央委員会のこの会合について何も知らなかった2名の中央委員を見ているからです。そのうえ、あなたはすでに一度、われわれの何人かに明らかな嘘(中央委員会が同志レーニンの本『一歩前進』……の普及を禁じたという話)を伝えたので、われわれはなおさら、あなたから出る声明を疑いの目で見ています。そこで、中央委員会の決定の合法性を確かめるための正確なデータ(会合の構成(原注)と、参加者一人一人の書面による声明)を、ただちにわれわれに知らせるよう提案します。中央委員会の現実の多数派の合法的な決定にさからうつもりはまったくありませんが、われわれ自身が納得するまで、あるいはあなたがこの合法性を証明するまで、あなたのすべての声明を無視することにします。
(原注)誤った解釈を避けるために表明しておく。中央委員会の宣言には、会合の構成についてのわれわれの情報とまったく矛盾する記述があるので、会合の構成について正確な情報を得るほかに、真実を知る方法はまったくない。中央委員会全権代理人 V. ボンチ=ブルエーヴィチ、M. リャードフ、P. オリン。1904年8月31日
第6号
1904年9月2日、ジュネーヴ。オリン、リャードフ、ボンチ=ブルエーヴィチへ。
尊敬する同志諸君。諸君は送ってきた2通の手紙の一方で、私から出る声明を疑いの目で見ると書いているので、諸君の2通目の手紙の正しさを証明することは、可能とも有益とも考えません。同志としての挨拶をこめて。グレーボフ
第7号 写し
1904年9月1日、ジュネーヴ。発送部。
尊敬する同志。ウラジーミル・イリイチあてのあなたの手紙とメモを受け取り、すぐに宛先に送りました。今日あなたあてに届いた手紙をお送りします。重ねて、党の発送部への金の送付を急いでいただくようお願いします。今日もまた、借金の返済を求める手紙が届きました。同志としての挨拶をこめて。V. ボンチ=ブルエーヴィチ
第8号
ジュネーヴ、1904年9月1日。同志ボンチ=ブルエーヴィチへ。
尊敬する同志。あなたから、支払いを求める勘定書を受け取って、たいへん驚いています。あなたに知らされた決定が採択された会合は不法であるというあなたの声明と、そのためにそれらの決定に従うことへのあなたの拒否のあと、あなたは与えられた2日の期限のあいだに拒否を撤回する必要を認めませんでした。それゆえ私は、上記の中央委員会の会合によって全権を与えられた者として、あなたが決定を変えるまで、発送部を党の機関と見なすことはできず、それに対してどんな義務も負うことはできません。送られてきた勘定書はすべて、ここに同封して、あなたの個人的な処理にお返しします。そのさい、私はただちに、発送部の債権者全員に、発送部はあなたの拒否によって自らを党の機関の列から外し、それによって党の資金からその債務の弁済を受ける権利を失った、と通知する措置をとるであろうことを、前もって警告しておくのが私の義務だと考えます。その債務は、あなたもご存じのとおり、主としてあなたが奪った党の財産によって保証されていたものです。同志としての挨拶をこめて。中央委員 グレーボフ
第9号
1904年9月1日、ジュネーヴ。発送部。同志B. N. グレーボフへ。
尊敬する同志。勘定書の支払いを受け入れることへのあなたの拒否は、党の金銭上の義務を個々の党員に押しつけようとする卑劣な試みとしか見ることができません。あなたのこのみごとな振る舞いは、われわれが今、「調停」政策を進めるどんなに驚くべき行動様式や手口と付きあわなければならないかを、あらためて私に裏づけています。もちろん、あなたの試みは、ジュネーヴの商人や、ロシア人の同志や、私人の前でわれわれの党を二重に恥さらしにすること以外に、何にもなりえません。病んだ頭から健康な頭へと責任を転嫁しようというあなたの望みは、まったくこっけいです。あなた自身の合議体のなかで分裂が起きていて、あなたは異議を申し立てられているのに、あなたは発送部が悪いと言うのです。私は勘定書を、中央機関紙と同盟から金を受け取ることを引き受け、おそらく受け取ったであろう中央委員会代表としてのあなたに送りました。だが、精算が行われたのか否か、いつどのように行われたのかについて、党の発送部はあなたから何の情報も受け取っていません。支払いを求めに来る人はすべて、私があなたのところへ回すことをお知らせします。同志としての挨拶をこめて。V. ボンチ=ブルエーヴィチ
追伸。あなたが私から二つの文書を持っていったことを思い出していただく必要があると考えます。代理人の合議体からあなたへの手紙の文面と、同志マルトフの同盟への声明(ヘクトグラフ刷りの紙)です。翌日送ると約束したのに、いまだに送ってきません。「明日送る」とあなたが言ったあの手紙も、まだ届いていません。
第10号
このあと9月3日に評議会があった。その会議に私は発送部の件を提出した。評議会は次の決定を下した。
第11号
中央委員会代表の同志グレーボフの、党発送部の主任同志ボンチ=ブルエーヴィチが、発送部の再編成と、その管理を同志グレーボフに引き渡すことについての最近の中央委員会の決定に従うことを拒否しているという申し立てにより、評議会は、この件に関する文書、つまり中央委員会代表と発送部主任同志ボンチ=ブルエーヴィチとの往復書簡を検討し、次のとおり決定した。評議会は次のことを確認する。1)同志ボンチ=ブルエーヴィチは、自分に知らされた中央委員会の決定の不法性を口実に、この決定に従うことと、中央委員会代表とやりとりすることを拒否した。2)同志ボンチ=ブルエーヴィチは、かつて中央委員会の在外代表から権限を受けたが、今は中央委員会の決定を全体として認めることを拒否して、勝手に自分を同志レーニン一人に従属させている。同志レーニンは、つねに中央委員会在外部の管理の権限をもう一人の代表と分かちあっていたが、現在この分野で何の権限ももっていない。したがって同志ボンチ=ブルエーヴィチは、自らかつての権限を失い、事実上、党の文献の倉庫と中央委員会在外部のすべての連絡を、自分の無責任な処分下に置こうとしている。3)同志ボンチ=ブルエーヴィチが自分の奇妙な行動を正当化するために挙げる論拠は、周知の決定が採択された中央委員会の会議が合法的な構成で開かれなかったという、根拠のない主張にある。4)こうして同志ボンチ=ブルエーヴィチは、中央委員会のどの決定をも取り消す上級機関(評議会と大会)の権利をわがものとし、この権利にもとづいて、自分が今いかさまだと宣言している機関(中央委員会)の組織における職を辞そうとする影さえ見せずに、中央委員会が同志としての信頼にもとづいて彼に委ねた党の仕事の進行を麻痺させることを許されると考えている。5)同志ボンチ=ブルエーヴィチのこうした行動の直接の結果は、党にとって、彼に委ねられた仕事の混乱に加えて、党の威信にきわめて有害に影響するであろう政治的スキャンダルになるにちがいない。なぜなら同志ボンチ=ブルエーヴィチと同志レーニンには、発送部の管理を同志グレーボフに引き渡すという中央委員会の決定に従わないという自分たちの決定を実行するのに、党の財産の名目上の所有者としてブルジョア法によって彼らに与えられている法的権利を使う以外の手段がないからである(原注)。これらすべてを考慮し、評議会は、ボンチ=ブルエーヴィチに対し、彼の行為が党員の義務とまったく両立しないことを指摘し、植字工の問い合わせに応じて評議会が採択した決議の写しを彼に知らせ、3日以内に同志グレーボフの指示に従うよう提案することを決定する。
(原注)発送部はボンチとレーニンの名義で存在している。
第12号
さしあたり、事はここでとぎれる。今日、9月6日、レーニンがここに来て、石頭の連中のところで協議が行われているという情報がある。どうやら、もしグレーボフが全権代理人の合議体(つまりオリン、リャードフ、ボンチ)に申し入れていたら、われわれは引き渡すつもりだったし、引き渡していただろう、という……をひねり出したらしい。9月8日にまた評議会がある。そのときボンチから……するだろう。おそらく何かの言いのがれだろう。評議会のあと、業務の清算に取りかかる。つまり、新しい発送部を組織しなければならないかもしれない。その場合、ボンチ一派には次の書面を渡すつもりだ。
第13号
1904年9月2日、ジュネーヴ。同志ボンチ=ブルエーヴィチへ。
尊敬する同志。中央委員会の名で表明します。中央委員会の決定に従うことへのあなたの拒否により、あなたが主任を務めていたかつての党発送部は閉鎖され、そのことは公表されます。あなたのもとにある党の財産は、あなたによって差し押さえられたものと見なされます。同志としての挨拶をこめて。グレーボフ
同志リャードフへ。
尊敬する同志。中央委員会の名で表明します。党の金庫を私に引き渡すことへのあなたの拒否により、金庫はあなたによって差し押さえられたものと見なされます。グレーボフ
業務が引き渡されない場合には、これを表明するつもりだ。
第14号
9月7日。今日ボンチは、すべての業務を私に引き渡すことに同意した。15日にそれをすっかり引き取る。ボンチとその友人たちは仕事を去る。この機会に彼らに遺憾の意を表した。問題は、借金をどう片づけるかだ。
第15号
04年9月8日、ジュネーヴ。
同志グレーボフへ。
尊敬する同志。『イスクラ』は昨日、7日の夕方に受け取りました。今日発送に取りかかりました。ジュネーヴの二つのグループは、(どこからかは私にはわかりませんが)ロシア社会民主労働党の発送部から『イスクラ』を受け取っていたので、あなたから何の通知も受けていなかったわれわれは、誰かほかの者がすべてのグループに『イスクラ』を送っているのだと推測しました。そこでわれわれは書店への『イスクラ』の発送に取りかかりました。グループに送るのは明日になります。グループのなかには、書店のほうが先に受け取ったと、もっともな不満を言うところもあるでしょう。われわれは、生じうる誤解の責任を負いません。われわれの知らない人々がすでに発送部の仕事に介入し、その介入で大きな混乱を引き起こしたからです。V. ボンチ=ブルエーヴィチ
04年9月9日。同志グレーボフへ。
尊敬する同志! あらゆる誤解を避けるために、次のことをお知らせする必要があると考えます。現在発送部のある場所に、製本所を移すことが予定されていると聞きました。私は、あなたとの最後の話から、財産を引き取ったら発送部とともに別の住まいへ移ってほしいと私が頼んだことを、あなたが理解したものと確信していました。あなたはおそらく、もう新しい場所を探す手配をなさったことでしょう。以前発送部に提供していた私の住まいは、今は私自身の用事のために必要なのです。V. ボンチ=ブルエーヴィチ
訳注(付録)
- この付録は、ボンチ=ブルエーヴィチ本文の末尾に、ノスコフ(党名グレーボフ)の日記ふうの覚え書きとして収められたもの。メンシェヴィキに歩み寄った「調停派」中央委員会と、レーニン派の発送部とのあいだの1904年夏〜秋の争いを、ノスコフ側の記録として示している。
- 原文の文書番号は「1」「2」「3」「4」「4b」「4c」「4d(4г)」「4e(4д)」「5」〜「15」。第9号の番号は原文でかすれており、順序から9とした。
- 「イリヤー」(第2号)は原文「Илией」で、誰を指すかは不詳。
- 「リャージン」(Лядин、Лидин)は原文で表記が揺れているが、リャードフと同一人物を指す。原文のまま揺れを残した。第4号の差出日(6月26日)と、第4号cの日付(8月1日)の前後関係も原文のまま。
- 「シュルトゥーク(フロックコート)」は、ソコロフの南部ビューロー章の原注によればコンフ。
- 第12号の「……」は原文の省略・判読不能箇所。